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2007'07.01.Sun.01.05
こんばんは。夏休みを目の前にして、どこか海外旅行に行きたいさおりです。
今だに風邪のためなのかはよく分かりませんが、薬漬けの毎日です。
今日は両国のシアターXで「母アンナ・フィアリングとその子供たち」観てきました。
感想は折りたたみます。


元禄ニ八そば玉屋さんで食した天丼。
蕎麦は細めで、ごまだれとマッチしておいしかったです。

そういえば、「決闘」のお知らせがやってきましたね。
…………今回は辞退させていただきたく思っております。
いや、観にいく気満々だったんですが、旅行のためにお金を貯めなきゃならないので、今回は辞めときます。担当さんも出ないし。さようなら、東京芸術劇場。
っていうか、新人公演って本当に新人が出るのかと思ってたら、そうでもないんですね。やっぱりフレッシュさんたちはまだですよね。来年くらいにWHITEとかするのかなー。
とりあえず、12月が楽しみです。
…でも、12月はものすごく忙しい予感がするのですが、果たしてその頃劇場に通えるのでしょうかアタシ…。


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観るまで、ブレヒトっていう名前は良く聞くけど、内容は全く知らず、何だか暗そうだなーという印象しか持っていませんでした。
そもそも、演劇学の先生が奨励した公演で、1000円という格安な値段で観れてしまうという、(本当は4000円。差額は先生のポケットマネーだそうで…)軽い気持ちで友達と、観にいってみるかー☆と行ってきた舞台でした。

確かに暗かった。扱うテーマはこの上なく暗いものでしたが、印象としては妙に明るかったです。暗いけど、明るかった。蛍光灯の光ではなく、ランプの光って感じの明るさでした。
所々にはさまれる歌が楽しくて、ずっと飽きずに観ることができたし。
アンナ役の方のハスキー・ボイスがすごくかっこよくて、聞いてて惚れ惚れしてました。あんなに思いっきり歌えたら、相当気持ちいいだろうなぁ。
音楽は、何とその場で生演奏でした。アコーディオンが素敵でした。楽器意外にも、身体全体を使って奏でる音楽が、会場全体に響いててすごく心地よかったです。

袖のない舞台で、待機している役者や音を奏でている役者、関係ないけどそこにいるだけの役者、ロープを引っ張ってる役者など、全部が丸見えでした。ちょっとLILIESを思い出した私です。袖がないって、いいですね。隠しているものが何もない気がして、全てを信じてその世界に入りやすくなるような気がします。
羽根やティッシュが散乱するシーンも、印象的でした。
ティッシュは、あれは雪を表現していたんだろうか…それとも、もっと他の意味があったのでしょうか。
そして何より気になったのは、鞄の存在。
ほとんどの小道具が鞄で、これはきっと何か意味があるぞ、と考えながら観ていたのですが、考えれば考えるほど答えは出てこないような気がしました。案外簡単な答えなのかもしれません。
最後に舞台一面に並べられた鞄が、まるで墓標のように見えて、その中を歩くアンナがまるで墓場を歩いているように見えました。でもまあ、まさに墓場という名の戦場を彼女は歩いて回り続けていくわけで、間違いではないとは思うのですが。

鞄って、不思議な存在ですよね。
私、鞄の中にはそれぞれの世界が存在していると思うのです。
個人個人の一番大切にしている鞄の中には、実は自分のいる世界が入っているんじゃないかと思ったりします。だから、いつまでも捨てられないのではないかと思ったり。
無数の鞄が出てくるこの舞台。
最初はたくさんロープに縛り付けてあった鞄が、最後一つだけになってしまったとき、何だか無性に切なかったです。
大切なものを失い続けて、とうとう自分ひとりだけになってしまった母。
誰よりも子供たちを愛していたのに、残ったのは車だけ。
何て無常な世の中なんだろう。それでも戦争がないと生きていけないなんて、と悲しく思いました。

もう一つ、たくさんの鞄を見て思ったこと。
妙に非現実的でした。
鞄を小道具として使うことにより、絵本を見ているようというか、ままごとを見ているようというか、妙にメルヘンでした。
ハイビスカスのシートも、いないはずの人が普通にいることも、あの空間では普通に納得できたのです。
ありえないことも、ありえる空気がありました。
明らかにボロボロな鞄ばかりの舞台なのに、そこが岩場に見えたり、荒れた林の小道に見えたり、戦場の駐屯所に見えたり、無意識のうちに見たことのない戦線を思い描いていました。

一番印象に残ったのは、アンナの娘役の方の演技。
すごく難しい役だと思うけど、ものすごくリアルでした。
いや、リアルというか、これはこれでしかない、というような、唯一の演技をされていたような。
最後の撃たれる前の太鼓を叩くシーンなんて、思わず呼吸をするのも忘れてしまうほど見入ってしまいました。

母の愛は強いなぁ、と改めて、自分の幸せを痛感した舞台でした。
やっぱり、私は平和がいいです
平和の下に生まれてきた自分がすごく幸せだと思う。
戦争でしか生きられないなんて悲しすぎると思います。
でも、戦争によって子供を失ったアンナは、戦争を正当化することでしか、子供たちの死を受け入れる術がなかったのかなぁ…。それとも、やはり最後は戦争を憎んで憎んで憎み続けて、子供たちの死を悔やんだのでしょうか。
なかなか考えさせられる舞台でした。
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復活ですね~^^
心配していましたよ~お元気になられたようでよかったです。
私もブレヒトの名はよく聞きますが見たことも読んだこともなくて、こうしてご感想を読ませてもらって嬉しいです。
こんないい舞台が中央ではたくさん演じられているんですね~。
また何か見られたら教えてくださいね。追体験させていただきます。
ミモザ☆: 2007.07/01(Sun) 13:32 Edit
わ~
心配をおかけしてしまってすみません~><復活しました!
私も紹介されなかったら観ていなかったと思います。いろいろな演劇に興味を持たせてもらっている演劇学の授業に、すごく感謝してます。
本当に、東京では日々、数え切れないほどの舞台が演じられていますよね。ほぼ観ることができないのがもどかしいほどです。
今度はNINAGAWA十二夜観てきますよ~!
さおり: 2007.07/01(Sun) 20:55 Edit
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