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2009'08.07.Fri.23.13
気が付けばお盆がもうすぐ!

皆さんいかがお過ごしですか。

私はというと、ここ最近、毎日図書館に通ってたのですが、夏休みのせいか日にちの感覚が完全になくなっていて、明日から図書館がお盆休みだということで、もう8月の中旬に差し掛かるのだということに突然気が付きました。

時が経つのが早いです…。
こんなに稼動していないサイトにも、毎日いらしてくださる方々がいらっしゃるということに恐縮中です。
何も稼動してなくてすみません。ましてやブログまでこんな状態。

本当はもっとバリバリとお芝居観て、もっとバリバリと感想とか書きたいのですが、悲しいことに、LILIES以降舞台を観てません。

どっちかっていうと、大学院の試験のために、劇場経営の現状とか、文化政策のいろはを必死で詰め込んでます。
データとして現在の公立文化施設の現状を知ると、どうにかせねば!と思う反面、どこか遠い国のことのように思えて、「でもお芝居を観る私たちがホントに望んでることって叶えられているのかしら」といつも考えます。
学問って、良くも悪くも大きすぎて、小さなところが扱いにくいのが難しいところです。



ところで、シェイクスピアやってたんじゃなかったんかい、と思われ方。
そうです、シェイクスピアやってたんです。
でも、テキストで戯曲を扱うことがとても不本意だったので、いろいろと考えた結果、英文学から一度離れることにしました。
英文学の大前提であるところの、イギリス人目線で物事を考えることが、私には出来ませんでした。
どんなにイギリス人にとって「紫色」が濃い真紅で、それが果実の腐った色を連想する色だとしても、私にとっては「紫色」は「紫色」でしかなく、感覚で理解することが出来ませんでした。知識としては分かるんだけど。

英文学に身をおきつつも、でも、日本人の私にしか分からないシェイクスピアって何なんだろう、ってずっと考えてました。
考えてたんですが、どうやら英文学の世界では、その考え方は邪道らしいです。
私はヤン・コットとかスティーブン・オーゲルみたいに自分の目線に引き寄せたシェイクスピアを語りたかったんですが、そこまで行けませんでした。いや、まだ挑戦はしてなかったんですが。少しいろんなことがあって絶望してしまった部分もあって、卒論書くだけにしておこうと思いました。
でも、シェイクスピアは多分ずっと好きだし、お芝居が好きなことにも変わりはありません。
関わり方を変えようと思っただけです。
テキストじゃなく、生の舞台と関わりたいな、と思いました。


鳥取にいた高校生の頃、一人で演劇を求めいろんなことをしました。
劇団に入ったり、その劇団に連れて行ってもらって国民文化祭に出場したり、公演情報をゲットしようとして文化会館を彷徨ったり、小さな小さな部屋のようなところでやってるお芝居見に行ったり、大阪まで舞台見に行ったり。
でも、鳥取で演劇活動をするには、限界がありました。
本当は、小さい頃から歌舞伎を見たり、お芝居を頻繁に見に行けるような環境で育ちたかったです。
高校生になって自発的に親に頼み込んで大阪に行くのを許可してもらうのではなく、すぐそばに舞台芸術がある環境が欲しかったです。
頻繁に見れるのは、自分もやってた高校演劇の発表会くらい。
演劇鑑賞会にも入りましたが、ものすごく観たい!と思えるような作品はほんのわずかしかなく。
舞台がすぐそばにある環境が羨ましいなぁ、とずっと憧れてました。

そんな環境を手に入れた今、そういう風に思っている子を少しでも減らさなきゃいけないんじゃないか?って思ったのが、英文学を諦めるきっかけとなりました。

本を読んだり、レクチャーに参加したりして、今知識を集めている途中ですが、そんな未熟な私にも分かることは、「日本の劇場を助けなきゃ」ということです。
ここでいう劇場とは、主に公立文化施設。地方自治体が持ってる、あのハコってやつです。「ハコモノ行政」とかって揶揄されるところのハコです。
思い出すのは、せっかく立派なハード持ってるのに、いつも演目がつまんなすぎた鳥取県民文化会館…。
思えば、あの時の「もっと面白い劇をしてくれればいいのに」っていう不満は、1960年代から盛んに建設された公立文化施設の骸に対する叫びだったとは…。

文化を等しく享受する権利がある今、私みたいな高校生はいてはいけないと思うのです。
もちろん、文化を享受するだけでなく、芸術文化活動に関わる機会と発表の場も、等しく享受すべきだと思う。

英文学しかしてこなかった私は、正直政治とか経済が大嫌いでした。
でも今、こうして自分がやろうとしていることが、地方分権なんかにも関わってきていて、そして新しいマニフェストにも文化の政策が盛り込まれていないか目を凝らしている自分がいたりとかして…。

大学院の試験云々というよりは、舞台芸術と自分がどう関わっていけるのか、真剣に考えている毎日です。

数十億という税金が文化支援に回されているのに、私たちにはその実感がありません。
文化という目に見えにくいものだからこそ、きっちりと考えていかないと、きっと日本にはいつまで経っても私みたいな子が増えていくんだろうなぁと思います。
エコポイントみたいに目に見えれば分かりやすいんですが、税金がどんな文化に形を変えてるのかなんて、なかなか分かりませんもんね。


という感じで、そういうことをするために、目下、出願の準備中です。
今月末から出願期限ラッシュなのですが、そんなときに図書館がお休みとは、困ったものです。
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うむ・・・
TOP RUNNERに出ていた若手のヴァイオリニストの方が『これからどんなホールがあるといいと思いますか?』
という視聴者からの質問に
『もう充分じゃないでしょうか。
外国の演奏者が日本に演奏に来て全国に存在するホールの多さと充実に驚かれます。』
と話されていました。
結局、文化芸術と構えすぎてハコばかり立派な張子の虎。
そういう意味では昔の大衆演劇みたいにチョイト小屋に入ってみんなが見られる、オひねりを投げる感覚ってだいじだったんじゃないか。歌舞伎だって身近にあったんだから。
日本人はすぐ挌をつけたがリ、本当に人々が求めるものを見ようとしないです。
そういうところに寄り添い、かつ良いものを選んで届けられるそういうプロデュース力を是非鍛えて勉強していただきたいです。
結構地に根ざした活動はあちこちで始まっているようです。
地道に私も武力ながら後押しできたらと願っています。
さおりさんの自分の感じるところを信じて進んでくださいね~^^
東京でいっぱいお話したかったですね。
ミモザ☆: 2009.08/09(Sun) 03:47 Edit
あら~
武力→微力の打ち間違いっす(A^^;)
ミモザ☆: 2009.08/09(Sun) 03:50 Edit
無題
そうなんです、日本にはホールはたくさんあるんですが、上手く利用できてないんです。
公立文化施設も、税金を使えるからいってお金を無限に投入しても言い訳がないし、民間のホールに対して甘んじちゃいけないと思うんです。

>歌舞伎だって身近にあったんだから。
本当にそうですよね、ワタシも、日本のお芝居ってそういう芝居から発展したんですよね。
庶民が喜んでこそ、日本のお芝居だと思います。

ありがとうございます*^^*
文学研究で学んだことを生かして、実際の演劇を動かしていきたいなと思ってます。
上手く進めるかわかりませんが…^^;
やれるだけやってみようかな、と思ってます。

また今度、お会いできるのを楽しみにしています!
まずは、お体をゆっくり休めて、早く治してくださいね^^
さおり: 2009.08/11(Tue) 01:04 Edit
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